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医師の臨床経験

前回、貧血検査が婦人科健診をカバーしている側面に、産業医の臨床経験を挙げました。臨床とは専門用語で病気の患者さんを診ることですが、企業で例えれば運営企画・人事企画などデスクワークではなく現場というわけです。サラリーマンは数字などで示される理論と現場のギャップについて様々な経験があると思いますが、医師の世界も同様でこの場合患者を診て治療したことを臨床経験というわけです。今回は臨床経験があっても医師にはレベル差があり、医療ミスと関係した事例について触れたいと思います。

rain

これは、当21健医総研主任研究員の家族に起きた驚きの症例です。hospital  過去の胆石症既往でその病院の通院患者が、ある朝ひどい腹痛から救急入院しました。精査の結果2個の胆石が胆道に認められ、入院6日目に内視鏡除去術が予定されました。予定当日の朝、付き添い家族の前でワーと大声を出し右手を屈伸バタつかせていびきをかいて、意識不明の状況と感じられ、予定前日には点滴もなく絶飲食だったことで水分不足からの脳梗塞が起きたのではと心配して看護師に訴えました。付き添っていた家族には医療関係者の兄弟があるために、少しの医療知識による疑問だったわけです。rain  しかし看護師の対応はなく、手術室へ患者を運んで行きました。後日判明したところでは、この情報を看護師は医師に報告していました。そして、約2時間の経過から帰ってきた患者は舌を少し出した状況で深く眠っていた様子で、医師は胆石2個の提出の説明で成功と自慢し、眠りについては全麻による状況との追加説明だったわけです。 rain  ところが、患者はその後も深い眠りを続け、付き添っていた家族には心配な状況が続きさすがに3日目の医長回診時に、熟眠ではなく昏睡ではとの質問をしました。ここで脳についての検査が始められ、脳神経内科医から発祥4日位の右脳全体に及ぶ新しい病変による病状と説明がされたわけです。

rain

この一連の経緯を聞きさらに担当医の対応の詳細を聞きますと、小さくもない病院で臨床医のレベルの低さに愕然としました。推測ではありますが、担当医は胆石内視鏡除去術の技術への傾倒から専門技術屋に感じられるわけです。この事例からだけですが、会社にも様々な社員がいるように臨床医にも様々なレベルがあることが推察できるのではないでしょうか。

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貧血検査から

会社の健康診断に、clip  婦人科の検査があるかないかなど、質問や疑問の声を耳にします。表面上に婦人科健診と謳っていませんが、会社が実施する健康診断には女子社員に貧血検査項目(赤球数・ヘモグロビン)があります。産業医には産業医学中心で研修期間以外は患者さんを治療する臨床経験が少ない方もいますが、内科などの専門医資格を持ち臨床経験が豊富な産業医はこの貧血検査で婦人科特に子宮筋腫について考慮がされていることにふれたいと思います。

thunder 健康診断結果で貧血の程度が判定され要治療の場合、鉄剤治療が開始されると比較的速やかに改善し、一定期間の治療で服薬は終了となります。推測ですが服薬終了後徐々に貧血が進み次の定期健康診断時には鉄剤の治療効果が認められなくなり、前年同様に要治療の判定となる人が多くいます。中には要治療の判定がでることを予測して、定期健康診断の前に治療を再開する人もいます。このような状況が数年続く経過の中から、shine  臨床経験のある産業医は婦人科で子宮筋腫を考慮した面談を行っています鉄剤治療や食事療法による改善データが持続せずに、生理時のなやみ情報などから総合的な判断として専門医への紹介が行われます。すべての紹介者がこの段階を踏んでの専門医への紹介ですから、子宮筋腫や内膜症として専門医の対象患者になっています。shine  若い女子社員には、婦人科健診への抵抗感がある人も多く無理ない話しではありますが、貧血検査の利用である程度のカバーが出来た事例を多く見てきました。年1回の定期健康診断で結論付けることなく、かつ婦人科健診を実施することもなく、時系列的な状況から子宮筋腫を疑いと判断されているわけです。もちろん婦人科のがんがチェックされませんが、婦人科のがんの発生率や年代から若い社員の方に配慮する必然性は低く、総合的に判断されたと考えます。健康診断のコースや項目について、単純な言葉並べによる比較ではない質の問題を貧血検査の例で紹介しましたが、他にもこのような事例がありますので機会があったら触れていきたいと思います。thunder

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